Pさんが始め教室に来られたとき、『絵を描くのが苦手ででも、練習すれば上達していけるものでしょうか?』
と言われていた事がなつかしく思い出されます。
絵の得意不得意は、持って生まれた才能と思っておられる方が少なくないようですが、後天的に変わり得るとの
信念をもっていた私は、Pさんと描写についてのマンツーマンの真剣なやりとりを続けていきました。
やがて、Pさんは美術系の大学入学を決意され、日々練習を重ねられ、 指定時間内に複数のモチーフを描き上げる
という倍率6.4倍の試験において、 受験生249名中実技得点200点満点で
1位という成績でみごと合格されました。
以下の写真はその上達の軌跡です。
(演習期間中に描かれた作品のほんの一部ですが、番号がほぼ描かれた順となっております。)
教室に来られてから実技試験までの期間は、約2年と10ヶ月ですが、5番の絵を描かれたのは、
1番を描かれた約半年後でした。 11番以降が試験時間(4時間)以内に描かれた作品です。
どちらかといえば美術は得意であったという方が美術系の学校を好成績で合格される事はありますが、
苦手から始められて高倍率の実技試験においてトップの成績で合格されるということは、非常に稀であると思います。
同じ美術を志す者としてPさんの努力に心より敬意を表します。この度は誠におめでとうございました。
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